2016年1月10日日曜日

故事成語強化のための新たなお勉強  5

薪を割っていたら,キタキツネさんが,現れました 平成27年 夏

軍井未だ達せざるに将 渇を言わず   三略 

グンセイイマだタッせざるにショウ カツをイわず


指揮官が部下より先に不自由を訴えてはならない

(軍用の井戸ができあがらぬうちは、将軍はのどのかわきを口にしない、という意で)指揮官が部下より先に不自由を訴えてはならないということ。


銖銖にして之を称れば石に至りて必ず差う

シュシュにしてコレをハカれば セキにイタりてカナラずタガう

物事を行う上で、こせこせやると巧くまとまらないものである

 (「銖銖」は、わずかな重さ。「石」は、重さの単位。120斤をいう)小さな単位で少しずつはかっていくと、そのうち必ず誤差が生じるところから、物事を行なうのに、こせこせやるとうまくまとまらないものであるということ。


中品の人は教えて後善なり   金言童子教

ちゅうぼん の ひと は おしえて こうぜん なり

中くらいの生まれの人は、よく教えを立てれば必ず良くなる



霜を履んで堅氷至る   易経

霜を履(ふ)んで堅氷(けんぴよう)(いた)


物事が起こるにはまずその前兆がある

を踏んで歩く季節を経ると,やがて氷の張る季節がくる意から,物事兆候現れれば,大事が間もなくやってくるということ


祖逖の誓い   十八史略

そてきのちかい

再び生還しないという誓い

命をかけた決意のこと。
 目的を果たすまでは、絶対に帰らないという誓い。
「祖逖」は中国の東晋の将軍の名前。

 異民族を討伐に行くときに、戦果を上げなければ二度と帰らないと誓ったという故事から。

逖 テキ  とおーい  はるーか p.194



衢道を行く者は至らず   荀子

くどうをいくものはいたらず

色々な物事に手を出すものは、結局一つも成し遂げることはできない

わかれ道で迷っている者は目的地に到着しない。 一つのことに専心しないで、あれこれ目移りする者は成功しないことのたとえ。
【参考】 「衢道」は四方に通じる道。
http://study.matrix.jp/kotowaza/ku3.shtml

衢 には「わかれみち」という訓読みもある




薬瞑眩せざればその疾癒えず  書経
くすりめいげん(せざればその)やまいい(えず)


眩暈がするほど強い薬で無ければ、病気は治らない

意味:忠言・忠告をするにしてもそれによって相手が激しい反応を起こすほどのものでなければその非は治らないものだということ。←この意味だろうな



鷙鳥群せず   蹇々録

しちょう ぐんせず

高潔な人は俗人と事を共にしない

鷲は、猛禽類と呼ばれる鳥の中でも大形で、威風堂々としています。
小さく弱い鳥や渡り鳥のように多数で群れたりせず、単独で立派に行動できる、ということです。

「小人物には大人物の大きな志は分からない」という意味で使われる中国由来の言葉、
『燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや』 (えんじゃく いずくんぞ こうこくのこころざしをしらんや)=出典『史記』=
と相通ずるものがあります。


子には誑語を語ることなかれ

コにはキョウゴをカタることなかれ

無知な子供には出鱈目の話をしてはいけない

p189
新漢字必携(漢検協会)ただし,古い版である

誑語〔セイアにはウミをカタることなかれ、コにはキョウゴをカタることなかれ〕

(「誑語」は、でたらめな話)外界を知らない井の中の蛙に海の話をしても無益なように、無知な子どもに根拠のないでたらめの話をしてはならない。

以下のような文章である
井蛙(せいあ)には海を語ることなかれ,子には(キョウゴ)を語ることなかれ




藕糸の孔

ぐうしのあな

きわめて小さいものの例え

極めて小さいもののたとえ。藕糸の孔中(こうちゆう)

藕糸(ぐうし):蓮の茎や根の細い繊維。蓮の糸。




自家の姸醜は自家知る

ジカのケンシュウはジカシる

自分の長所短所は自分でわかる


(「妍醜」は、容貌の美しさ、醜さ)自分の長所、短所は自分でわかる。



似我の功徳

似我(じが)の功徳(くどく)


道理を意識しないで一心に念じると、その功徳によって自然と道理が会得できる

「似我」は、似我蜂の略。似我蜂が他の虫の幼虫を自分の巣に入れ、似我似我といいきかせて育てると蜂にかわるといわれていたところから》道理を意識しないで一心に念じると、その功徳によって自然と道理が会得できることのたとえをいう。



蒹葭玉樹に倚る   世説新語
けんか ぎょくじゅに よる

実力のない者が親類などの意向で分不相応にひきたてられる

蒹葭〔ケンカギョクジュにヨる〕(「蒹」は、まだ穂の出ない荻、「葭」は、生長した葦の意。「玉樹」は美しい木)草の荻や葦が立派な大木によりかかっている。実力もない者が親類などの威光で分不相応に引き立てられることのたとえ。漢検レシピ Season2



大旱は雲霓を望む   孟子

タイカンのウンゲイをノゾむ

ある物事の到来を待ち焦がれること

(「雲霓」は、雲と虹)ひどい日照りに、雨の前兆である雲や虹を待ち望む。ある物事の到来を切に待ちこがれるたとえ。



千鈞の弩を以て潰癰を射る

千鈞(せんきん)の弩(ど)を以って潰癰(かいよう)を射る 

大国が小国を一蹴することのたとえ 「弩」は「いしゆみ」「癰」は「はれもの」のこと。

 「千鈞の重きを鳥卵(ちょうらん)の上に垂る」
 「強弩を以って癰疽(ようそ)を潰すが若し」
も同意。

超大国が疲れ切った弱小国を攻めて潰すこと



玉趾を挙ぐ   春秋左伝

玉趾(ぎょくし)を挙(あ)・ぐ

貴人の足労を言う

玉趾(ぎょくし)を挙(あ)・ぐ
《「春秋左伝」僖公二六年から》貴人が足を運ぶ。また、貴人が来て下さる。
「将軍一たび―・げて」〈竜渓経国美談

玉趾〔ギョクシをアぐ〕
 貴人が身を起こされる。思いたたれる。貴人の足労をいう。



鼠穴を治めて里閭を壊る   淮南子

そけつ(を) おさ(めて) りりょ(を) やぶ(る)

鼠を退治しようとして,村里の門を破壊してしまう.

転じて,小さい害を取り除こうとして大切なものを台無しにする



似たような意味のコトワザに、
「角(つの)を矯(た)めて牛を殺す」
というのがあります。
こちらの方が、わかりやすいでしょう。
角の形が気に入らないからといって直そうとすれば、牛は死んでしまいます。


他にも、絵画や彫刻等の芸術作品で、一部分が気に入らないために修正したら、全体のまとまりがなくなってしまった、なんて事はよくあります。

才能のある、新人のピッチャーが平凡なピッチング コーチに投球フォームを変えられたおかげで誰も投げることができない球が投げられなくなってしまった。




寸膠は黄河の濁を治する能わず

スンコウは コウガの ダクを チする アタわず


寸膠〔スンコウはコウガのダクをチするアタはず〕

 わずかのにかわでは、黄河の水の濁りをすべて清めることはできない。転じて,少しの力では、大事を成しとげることはできないということのたとえ。

 すこしの力では、大事を成し遂げることはできない




中冓の言        詩経


ちゅうこうのげん

男女が寝室で交わす卑猥な言葉

夫婦や男女が寝室で語り合うこと。
「中冓」は家の奥にある部屋ということから、夫婦の寝室のこと。

類義語:閨中之言(けいちゅうのげん)



原典に当たる
牆有茨(しょうゆうじ) 『詩経』「国風・鄘風」

(かきね)に茨(いばら)有り
(はら)ふべからず
中冓(ちゆうこう)の言は
()ふべからず
道ふべき所なれども
言へば醜し

牆に茨有り
(はら)ふべからず
中冓の言は
(つまびら)かにすべからず
詳かにすべき所なれども
言へば長し

牆に茨有り
(つか)ぬべからず
中冓の言は
()くべからず
読くべき所なれども
言へば辱(はづか)

訳 白川静

垣根の茨は
掃いきれない
しのびあいのむつごとは
人には言えぬ
言えもしようが
言えば醜し

垣根の茨は
除ききれない
しのびあいのむつごとは
詳しく言えない
言えもしようが
言えばきりなし

垣根の茨は
束ねきれない
しのびあいのむつごとは
つまんで言えぬ
言えもしようが
言えば辱し



民 疎懶の 情を 懐けば 七歳 蝗損に 遇う


読み:たみ そらん の じょう を いだけば しっせい こうそん に あう

人々が熱心に働かないようになると、天はこれを罰して七年の間虫に農作物を荒らさせる


そらん【疎懶】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ 

無精なこと。なまけること。また,そのさま。 「性-にして図書館の恩蔭を被ることが出来ない/伊沢蘭軒 鷗外

(「疎懶」は、ものぐさ、なげやり。「蝗損」は、虫害)
 人々が熱心に働かないようになると、天はこれを罰して七年の間虫に農作物を荒らさせる。





医療の未来 混合診療で大儲けする人 病気になったら全財産がなくなる人 


 執筆・発刊しました




 
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 漢字検定 採点 変だ! 怒怒怒!! 令和2年1月20日
























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