磯の鮑の片思い
磯の鮑の片思いとは、片思いをしゃれて言うことば。
アワビはミミガイ科の巻き貝で、殻が二枚貝の片方だけのように見えることから、「片貝」の「片」と「片思い」の「片」をかけて言ったもの。
『万葉集』に「伊勢の白水郎の朝な夕なかづくてふ鮑の独念(かたおもひ)にして(伊勢の海人が朝夕ごとに海に潜って取ってくるアワビのように私は片思いばかりしている)」という歌があるように、古くからあることわざ。
単に「鮑の片思い」ともいう。
轆轤首が油を嘗める
ろくろくびが あぶらを なめるよう
⇒伸びたり縮んだり、スラフラとして落ち着かないさま。ろくろ首が首を伸ばして行灯の油を嘗めるといわれることから。
狂瀾を既倒に廻らす きょうらんをきとうにめぐらす
〔韓愈「進学解」による。砕けかけた大波をもとへ押し返す意〕
すっかり悪くなった形勢を,再びもとに回復させる。敗勢を挽回(ばんかい)する。回瀾を既倒に反(かえ)す。狂瀾を既倒に反(かえ)す。回瀾。
丈夫玉砕して甎全(せんぜん)を恥ず
『志を曲げて、つまらない瓦のようにいたずらに 生きながらえることを恥とする。』
幾度か辛酸を経て、志始めて堅し。
丈夫玉砕して甎全(せんぜん)を恥ず。
一家の遺事人知るや否や。
児孫(じそん)のために美田を買わず。
──西郷南洲遺訓 五条
(訳)
人の志、信念というものは、幾度も幾度もつらいことや苦しい目にあってのち、はじめて固まり定まる。
真の男子たるものは、玉となって砕けることを本懐とし、志を曲げて、つまらない瓦のようにいたずらに生きながらえることを恥とする。
そのことについて私自身が我が家に遺しておくべき教訓としていることがある。
世間の人はそれを知っているであろうか。それは子孫のために良い田畑、つまり遺産を買わず、遺さないということだ。
http://www.3egroup.jp/article/13294565.html
杵臼の交わり しょきゅうのまじわり
文字通り、杵臼(しょきゅう)の杵は「きね」で、臼は「うす」のことで、貴賤を分かたぬ交際とか、雇い人同士の交わりのことだが、他人に雇われて働くという意味にも使われる。
後漢のころ、斉(せい)の宰相となった呉祐(ごゆう)が、まだ家にいて勉強していたころ、公孫穆(こうそんぼく)という若者が下男として住み込んだ。穆は勉学の志を抱きながらも、貧しいために昼間は働き、ひまを見て勉強していた。
彼の最大の仕事は、米舂(つ)きである。若旦那の呉祐、はあるときたまたま米を舂いている穆と言葉を交わす機会があった。ただの
下男と思っていたが、驚いたことにその見識には並々ならぬものがあった。
そこで身分を越えて親交を結ぶことになったのだが、そのきっかけは米を舂いている時だった(交わりを杵臼の間に定む)ため、「杵臼の交」という言葉が生まれたのである。(後漢書)
虎嘯けば谷風至る
【意味】「谷風」は、東風、春風のこと。
虎がほえると谷風が起こるということから、
立派な君主のもとにはすぐれた臣下が現れる。
また、英雄が出現して天下に風雲の起こることのたとえ。
【出典】
「淮南子(えなんじ)天文訓(てんもんくん)
虎嘯きて谷風至り、竜挙がりて景雲属(あつ)まる。
畔を譲りて耕す
田畑で耕作する人が互いに境界の畔を譲り合うことです。民情が素朴で思いやりがあることを指します。
人生劈頭(へきとう)一個の事あり、立志是れなり
人生を始めるにあたり欠かすことのできないもの、それが 立志 である。
春日潜庵 文化8年(1811)-明治11年(1878)
儒者。久我家の臣として、内大臣・久我建通(こがたけみち)に仕える。陽明学を学び広く東西の
儒者と交流。京都における尊攘派の中心の一人として活躍したため安政の大獄で永押込に処せられた。
鷹匠の子は鳩を馴らす(たかじょうのこははとをならす)
師の拠る所荊棘生ず
軍隊の駐屯するところは田畑が荒れていばらが生える。
焼け野の雉夜の鶴 やけののきぎすよるのつる
巣のある野を焼かれると雉子(きじ)は身の危険を忘れて子を救い,寒い夜,巣ごもる鶴は自分の翼で子をおおう。子を思う親の情が非常に深いたとえ。
臥榻の側,他人の鼾睡を容れず がとうのかたわらたにんのかんすいをいれず
〔十八史略 宋太祖紀〕
自国の近隣に独立国を認めない。天下統一の意志があることのたとえ。自分の寝台の傍らで、大いびきをかいている邪魔者の存在は許せないの意。
蕨の榾で手を切れば骨まで切れる わらびの ほだてで てをきれば
ほねまできれる
⇒油断は禁物ということ。蕨の小枝は柔らかそうに見えていても、鋭いことから。
追う手を防げば搦め手が回る おうてをふせげば からめてがまわる
⇒表門を防ぐと、裏門に敵が回ってくることから、「一難去ってまた一難」と同義。
鱓(ごまめ)の魚(とと)交じり
つまらない者が、りっぱな人々の中に交じって一人前の顔をしていることのたとえ。雑魚(ざこ)の魚(とと)交じり。
ごまめ【×鱓】
カタクチイワシの幼魚を干したもの。また、それをいって、砂糖・醤油・みりんを煮詰めた汁の中に入れてからませたもの。正月料理に使う。たづくり。ことのばら。《季
新年》「噛(か)み噛むや歯切れこまかに―の香/東洋城」
ごまめの魚交じり
つまらない者が、りっぱな人々の中に交じって一人前の顔をしていることのたとえ。雑魚(ざこ)の魚(とと)交じり。
ごまめの歯軋り
力のない者がいたずらに憤慨し、悔しがることのたとえ。
漏甕を奉じて焦釜に沃ぐ
身近に迫った危急を救うために、
何をおいてもやらなければならない大事のたとえ。
一刻を争うことのたとえ。
水が漏れるかめまで使って、こげている釜に水をかける意から。
有りての厭い、亡くての偲び
人の生きている間は、その人の悪い点ばかりが目についてうとましく思ったりしたが、いざ亡くなってみると、今度はよい点ばかりが思い出されると言うこと。
能書とチャボの時はあてにならぬ
薬の効能書き や、チャボの時を告げて鳴くのは、いいかげんなも ので信用できない。自己宣伝の言葉は信用できない の意。
瑠璃も玻璃も照らせば光る
るりもはりもてらせばひかる
瑠璃も玻璃も照らせば光るとは、すぐれた素質や才能がある者は、どこにいても目立つというたとえ。また、そのような者が活躍の場を与えられたときには能力をいかんなく発揮するということ。
瑠璃と玻璃は異なるものだが、照らせばどちらも美しく輝くことから、すぐれたものに光りを当てると多くのものに混じっていても、同じように美しく輝くという意味。
「瑠璃」とは、青色の宝石のこと。
「玻璃」とは、水晶のこと。
『江戸いろはかるた』の一つ。
猫の潤目斟酌(うるめしんしゃく)
意味:内心は欲しくてたまらないのに、うわべは辞退すること
しん‐しゃく 【×斟酌】
[名](スル)《水や酒をくみ分ける意から》
海鼠の油揚げを食う(なまこのあぶらあげをくう)
ぬるぬるとした海鼠を油で揚げると更に滑りが良くなる。それを食べた口は滑りが良過ぎるということ。
1.喋り過ぎること。 類:●竹に油を塗る
2.失言することの喩え。 類:●口が滑る●口走る
顰みに効う
1.
効顰
ところでこの話、荘子は孔子の弟子の顔淵と、道家的賢者として拉しきった師金と言う人物の対話の中で、師金の語る孔子批評の言葉に関連させている。つまり春秋の乱世に生まれて、魯や衛の国に、かつての華やかりし周王朝の理想政治を再現させようと言うのは、とんでもない身の程知らず、西施の顰みを真似る醜女みたいなもので、人から相手にされようがない。
故事成語 目次
故事・諺①(新星出版社より)
鷸蚌の争い 綸言汗の如し 兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ 華胥の国に遊ぶ 斗筲の人、何ぞ算うるに足らんや 焙烙千に槌一つ 飽かぬは君の御諚 阿漕が浦に引く網 飴を舐らせて口をむしる
故事成語②(新星出版社)より
瑾瑜は瑕(きず)を匿(かく)し、 国君は垢(はじ)を含む 両葉去らずんば斧柯を用うるに至る 凱風南よりして彼の棘心を吹く 槿花一朝の夢 倹約と吝嗇(りんしょく)は水仙と葱(ねぎ) 端倪すべからざる 瑾瑜は瑕(きず)を匿(かく)し、 国君は垢(はじ)を含む 三十の輻(ふく)、一つの轂(こく)を共にす。その無に当たりて、車の用あり。
故事成語③ (新星出版社)
良賈(りょうこ)は深く蔵(ぞう)して虚(むな)しきが如(ごと)し 人の牛蒡で法事する 舐犢の愛 合羽着て撫でても見たき柳かな まず黍(キビ)を喰らい、後に桃を喰らう 玉を食らい桂を炊ぐ 杵で当たり杓子で当たる 身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるは孝の始めなり 朝鳶に蓑を着よ、夕鳶に笠をぬげ 猫の歯に蚤
故事成語④ (新星出版社)
内踝は蚊に食われても悪い 蚊のまつげに巣くう 蚤虱馬の尿する枕もと 命は鴻毛より軽し 不遜にして以て勇と為す者 呉牛月に喘ぐ 芻蕘に詢る 山の芋鰻とならず 一粲を博す 勝地定主無し
故事成語⑤(新星出版社)
蕨の榾で手を切れば骨まで切れる 逆捩を食わせる 慷概死に赴くは易く、従容義に就くは難し 鋳掛(いかけ)屋の天秤棒(てんびんぼう) 窈窕たる淑女は寤寐(ごび)にこれを求む 臍の緒引き摺る 勧学院の雀は蒙求を囀る 枇杷と焼き魚を一時に食うべからず 嘉善の和は、一味に取るにあらず 藜羹を食らう者は大牢の滋味を知らず 駕籠舁き駕籠に乗らず 花中の鶯舌は花ならずして芳し 羝羊の藩に触る 考えと続飯(そくい)は練るほど良い 苫に寝て土塊を枕とす 翠は羽を以て自ら残なう 毀誉褒貶相半ばす 疏食を飯い水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす 一髪千鈞を引く 辛崎の松は花より朧に 大廈の材は一丘の木にあらず 大行は細謹を顧みず 好んで酒を飲むべからず。微醺にして止むべし
手臂終に外に向かって曲げず 食前方丈一飽に過ぎず 衆口金を鑠し、積毀骨を銷す 勝地定主無し 田鼠化して鶉と為る 朽索の六馬を馭するが如し 白頭新の如く、傾蓋故の如し 芻蕘に詢る
https://kanjifirst.blogspot.com/2020/01/blog-post.html
漢字検定 採点 変だ! 令和2年1月20日
故事成語 目次
故事・諺①(新星出版社より)
鷸蚌の争い 綸言汗の如し 兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ 華胥の国に遊ぶ 斗筲の人、何ぞ算うるに足らんや 焙烙千に槌一つ 飽かぬは君の御諚 阿漕が浦に引く網 飴を舐らせて口をむしる
故事成語②(新星出版社)より
瑾瑜は瑕(きず)を匿(かく)し、 国君は垢(はじ)を含む 両葉去らずんば斧柯を用うるに至る 凱風南よりして彼の棘心を吹く 槿花一朝の夢 倹約と吝嗇(りんしょく)は水仙と葱(ねぎ) 端倪すべからざる 瑾瑜は瑕(きず)を匿(かく)し、 国君は垢(はじ)を含む 三十の輻(ふく)、一つの轂(こく)を共にす。その無に当たりて、車の用あり。
故事成語③ (新星出版社)
良賈(りょうこ)は深く蔵(ぞう)して虚(むな)しきが如(ごと)し 人の牛蒡で法事する 舐犢の愛 合羽着て撫でても見たき柳かな まず黍(キビ)を喰らい、後に桃を喰らう 玉を食らい桂を炊ぐ 杵で当たり杓子で当たる 身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるは孝の始めなり 朝鳶に蓑を着よ、夕鳶に笠をぬげ 猫の歯に蚤
故事成語④ (新星出版社)
内踝は蚊に食われても悪い 蚊のまつげに巣くう 蚤虱馬の尿する枕もと 命は鴻毛より軽し 不遜にして以て勇と為す者 呉牛月に喘ぐ 芻蕘に詢る 山の芋鰻とならず 一粲を博す 勝地定主無し
普天の下率土の浜 親父の夜歩き、息子の看経 上古は結縄して治まる 尺牘の書疏は千里の面目なり
故事成語⑤(新星出版社)
蕨の榾で手を切れば骨まで切れる 逆捩を食わせる 慷概死に赴くは易く、従容義に就くは難し 鋳掛(いかけ)屋の天秤棒(てんびんぼう) 窈窕たる淑女は寤寐(ごび)にこれを求む 臍の緒引き摺る 勧学院の雀は蒙求を囀る 枇杷と焼き魚を一時に食うべからず 嘉善の和は、一味に取るにあらず 藜羹を食らう者は大牢の滋味を知らず 駕籠舁き駕籠に乗らず 花中の鶯舌は花ならずして芳し 羝羊の藩に触る 考えと続飯(そくい)は練るほど良い 苫に寝て土塊を枕とす 翠は羽を以て自ら残なう 毀誉褒貶相半ばす 疏食を飯い水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす 一髪千鈞を引く 辛崎の松は花より朧に 大廈の材は一丘の木にあらず 大行は細謹を顧みず 好んで酒を飲むべからず。微醺にして止むべし
故事成語⑥(新星出版社)
平成20年第3回
九仞の功を一簣に虧く 積毀骨を銷す
平成21年 第3回
漢検1級 故事成語 22年度 詳説
漢検1級 故事成語 平成23年度の問題で難しかった所
平成24年第1回
平成24年 第2回
24年第3回
平成25年 第2回 第1回問題より手臂終に外に向かって曲げず 食前方丈一飽に過ぎず 衆口金を鑠し、積毀骨を銷す 勝地定主無し 田鼠化して鶉と為る 朽索の六馬を馭するが如し 白頭新の如く、傾蓋故の如し 芻蕘に詢る
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漢字検定 採点 変だ! 令和2年1月20日
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