2014年3月26日水曜日

故事 成語④ 分からないものを調べてみた


内踝は蚊に食われても悪い  蚊のまつげに巣くう  蚤虱馬の尿する枕もと   命は鴻毛より軽し  不遜にして以て勇と為す者   呉牛月に喘ぐ  芻蕘に詢る  山の芋鰻とならず  一粲を博す  勝地定主無し  
普天の下率土の浜  親父の夜歩き、息子の看経  上古は結縄して治まる   尺牘の書疏は千里の面目なり  




内踝(うちくるぶし)は蚊に食われても悪い

ことわざ大辞典によると、「くるぶし、とくに内側のくるぶしに近い傷は、小さなものでも危険であるから、注意しなくてはいけない。」とあった。


蚊のまつげに巣くう かのまつげにすくう

   焦螟/蟭螟(しょうめい) 蚊のまつげに巣くうという、想像上の微小な虫。転じて、ごく小さなもの。



   蚤虱馬の尿する枕もと (のみしらみ うまのしとするまくらもと)

   奥の細道 松尾芭蕉 から 46歳の時の句である。
句意

 この辺鄙な山家では、一晩中蚤や虱に責められ、おまけに寝ている枕元に馬
の小便の音まで聞こえるという、散々な目にあったことだ。


 風雨に災いされて辺境の逗留を余儀なくされたいらだち、わびしさなどの感情を蚤や虱には食われ、寝ている部屋に馬の小便の音まで聞こえてくる山中陋屋の実情に即して形象化している。 

 尿、シトはふつう、子供の小便で、動物の小便はバリというが、ここでは尿前の関にひっかけてシトと読ませ、人と同居するに等しい馬を人並みぬ扱ってユーモア化している。



命は鴻毛より軽し いのちはこうもうよりかろし

 〔司馬遷「報二 任安一 書」より。「鴻毛」はおおとりの羽毛で,きわめて軽いもののたとえ〕
(国家や君主のために)命を捨てることは少しも惜しくない。


不遜にして以て勇と為す者

「不孫にして以て勇と為す者」とは、自分の分に安んぜず、血気に任せて上位に有る人を犯し、不遜・無礼な振る舞いをしながら自分では勇気が有るとする人のことです。


「寒鰤かんぶり、寒鰡かんぼら、寒鰈かんがれい」ということわざがあるくらいだから、その季節にこそ旬で美味しいものの喩えである。

輿馬を仮る者は足を労せずして千里を致す よばをかるものはあしをろうせずしてせんりをいたす
輿馬を仮る者は足を労せずして千里を致すとは、他のものをうまく利用することによって、容易に事をなしとげることのたとえ。


呉牛月に喘ぐ ごぎゅうつきにあえぐ
〔世説新語 言語〕
水牛が暑さを嫌うあまり月を見ても太陽と間違えて喘ぐ意から,取り越し苦労をすることのたとえ。


芻蕘に詢る  すうじょう に はか る
 芻は草、蕘は木で、転じて草刈りと木こりのこと。
草刈りや木こりのような身分の低い者にも、広く意見を聞いて参考にすること。


山の芋鰻とならず  やまのいもうなぎとならず
 世の中にはとてつもない変化などというものはない。


一粲を博す いっさんをはくす
 〔自作の詩文が人に読まれることを謙遜していう語〕
 一笑に供する。

いっ‐さん 【一×粲】
《「粲」は、白い歯を出して笑うこと》ひと笑い一笑


勝地定主無し  しょうちていしゅなし
〔白居易「遊雲居寺贈穆三十六地主」の「勝地本来無二 定主一 」による〕
 
すぐれた風景に,これと定まった持ち主があるわけではないから,誰でもが心ゆくまで賞すればよい。


普天(ふてん)の下(もと)率土(そっと)の浜(ひん)

《「詩経」小雅・北山の「溥天の下(もと)王土に非ざる莫く、率土の浜王臣に非ざる莫し」から》天があまねくおおう所と、地の続く果て。全世界。天下

《「詩経」小雅・北山の「溥天の下(もと)王土に非ざる莫く、率土の浜王臣に非ざる莫し」から》天があまねくおおう所と、地の続く果て。全世界。天下。


親父の夜歩き、息子の看経
 *看経(かんきん)
お経を読むこと。父親が夜遊びをして、そのいっぽう息子がお経を読み仏門に身を寄せるということ。世間一般の常識とかけ離れ、逆であるもののたとえ。



上古は結縄して治まる じょうこはけつじょうしておさまる
周易『繫辭 下傳』第二章(末文)


上古結縄而治、  上古には結繩にて治め、


後世聖人易之以書契、  後世の聖人書契を以てこれを易くし、

百官以治、  
百官以て治め、
萬民以察、  萬民以て察し、


蓋取諸夬。
  けだし諸を夬に取る。




大昔は、縄を結んで伝令とし統治されていた。
後世の識者が、それを文字に代えた。
官僚たちは文字の伝令により治め、人々は内容を理解した。
おそらく、夬の卦から思いついたものであろう。


尺牘の書疏は千里の面目なり(せきとくのしょそはせんりのめんぼくなり)

手紙の文字が上手なのは、千里の遠方にまで誉れを得ることである。文字が上手であることは、はかり知れない利益をもたらすものである。

語:尺牘の書疏=長さ一尺の木板に書いた手紙。達者な文字で書かれた手紙の意味。



故事成語 目次

故事・諺①(新星出版社より)
鷸蚌の争い  綸言汗の如し  兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ  華胥の国に遊ぶ  の人、何ぞ算うるに足らんや   焙烙千に槌一つ  飽かぬは君の御諚  阿漕が浦に引く網  飴を舐らせて口をむしる

故事成語②(新星出版社)より
瑾瑜は瑕(きず)を匿(かく)し、 
国君は垢(はじ)を含む   両葉去らずんば斧柯を用うるに至る   凱風南よりして彼の棘心を吹く   槿花一朝の夢   倹約と吝嗇(りんしょく)は水仙と葱(ねぎ)   端倪すべからざる    瑾瑜は瑕(きず)を匿(かく)し、 
国君は垢(はじ)を含む   三十の輻(ふく)、一つの轂(こく)を共にす。その無に当たりて、車の用あり。 

故事成語③ (新星出版社)
良賈(りょうこ)は深く蔵(ぞう)して虚(むな)しきが如(ごと)し  人の牛蒡で法事する  舐犢の愛   合羽着て撫でても見たき柳かな   まず黍(キビ)を喰らい、後に桃を喰らう   玉を食らい桂を炊ぐ   杵で当たり杓子で当たる   身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるは孝の始めなり   朝鳶に蓑を着よ、夕鳶に笠をぬげ    猫の歯に蚤

故事成語④ (新星出版社)
内踝は蚊に食われても悪い  蚊のまつげに巣くう  蚤虱馬の尿する枕もと   命は鴻毛より軽し  不遜にして以て勇と為す者   呉牛月に喘ぐ  芻蕘に詢る  山の芋鰻とならず  一粲を博す  勝地定主無し  
普天の下率土の浜  親父の夜歩き、息子の看経  上古は結縄して治まる   尺牘の書疏は千里の面目なり  


故事成語⑤(新星出版社)
蕨の榾で手を切れば骨まで切れる  逆捩を食わせる  慷概死に赴くは易く、従容義に就くは難し   鋳掛(いかけ)屋の天秤棒(てんびんぼう)   窈窕たる淑女は寤寐(ごび)にこれを求む   臍の緒引き摺る    勧学院の雀は蒙求を囀る   枇杷と焼き魚を一時に食うべからず   嘉善の和は、一味に取るにあらず    藜羹を食らう者は大牢の滋味を知らず   駕籠舁き駕籠に乗らず   花中の鶯舌は花ならずして芳し   羝羊の藩に触る   考えと続飯(そくい)は練るほど良い    苫に寝て土塊を枕とす    翠は羽を以て自ら残なう    毀誉褒貶相半ばす       疏食を飯い水を飲み、肱を曲げてこれを枕とす    一髪千鈞を引く    辛崎の松は花より朧に   大廈の材は一丘の木にあらず   大行は細謹を顧みず   好んで酒を飲むべからず。微醺にして止むべし

故事成語⑥(新星出版社)

平成20年第3回

平成21年第1回 平成20年第3回
九仞の功を一簣に虧く 積毀骨を銷す 

平成21年 第3回

漢検1級 故事成語 22年度 詳説

漢検1級 故事成語 平成23年度の問題で難しかった所

平成24年第1回

平成24年 第2回

24年第3回

平成25年 第2回 第1回問題より
手臂終に外に向かって曲げず  食前方丈一飽に過ぎず  衆口金を鑠し、積毀骨を銷す   勝地定主無し   田鼠化して鶉と為る   朽索の六馬を馭するが如し   白頭新の如く、傾蓋故の如し   芻蕘に詢る  



 
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 漢字検定 採点 変だ! 令和2年1月20日




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