2014年4月23日水曜日

平成21年第3回 読み取り(3/3) 21 – 30


平成21年第3回 読み取り(3/3) 21 – 30


21【榱】の年輪測定により建築年代が判明した。【たるき】

【たるき】=屋根の裏板を支えるために、棟から軒に渡す横木。

「榱」の読みは、「スイ、たるき」。

「たるき」の漢字は、「垂木・椽・榱・架」などがある。

「榱」の熟語は、
[榱題]スイダイ たるきの軒下に出たはし。たるきの小ぐち。「題」は、先につき出た部分。
[榱椽]スイテン [榱桷スイカク]たるき。「椽」は、まるいたるき。「桷」は、四角いたるき。


故事成語 24年


 小は 榱桷と為す

 大は棟梁と為し小は榱桷と為す
「大だいは棟梁とうりょうと為し小しょうは榱桷すいかくと為す」という故事ことわざが出た。

 故事ことわざの辞典によると、《「棟梁」は、建て物のむねやはり。「榱桷」は、たるき》 大きい材はむな木やはりとして用い、小さいのはたる木にする。
 才能に応じてふさわしい場所に人を登用することのたとえ。参考に、漢検漢和辞典の音訓索引で「たるき」を見ると、「桷」「椽」「榱」が掲載されていました。

OCTAVE  http://octave.blog.eonet.jp/default/2013/02/post-afe2.html


22.晩秋の【尽】れていく野に佇む。  【すが】

【すが】 「末枯れる」とも。

【尽れる・末枯れる】(すがれる) 盛りが過ぎて衰える。特に、草木の葉先や梢が、冬が近づいて枯れ始める。



23【憖】なことはしない方がよい。    【なまじ、なまじい】

【なまじ、なまじい】=(「生強い」の意。)できそうもないことを無理につとめるさま。

「憖」の音読みは、「ギン」。

熟語は、
[憖憖]ギンギン 笑うさま。うやまいつつしむさま。




24.心中を目顔で【愬】えている。  【うった】

【うった】

「愬」の読みは、「ソ、サク、うったえる」。

熟語などは、
[告愬]コクソ 〈告遡〉告げ訴える。
[赴愬]フソ 馳せつけてうったえる。

[膚受之愬](フジュのうったえ) はだが切りつけられるような、痛切なうったえ。
一説に、知らないうちに皮膚に垢がたまるように、じわじわと人を害する讒言(ザンゲン)。その場合は、「フジュのそしり」と読む。
「浸潤の譖(そし)り、膚受の愬(うった)え、行われず、明と謂うべきのみ」〔論語〕



 

め‐がお     〔‐がほ〕     【目顔】   

目つき。目の表情。また、顔つき。顔の表情。「―でそれとなく知らせる」



25【遉】に横綱の相撲は見応えがあった。   【さすが】

【さすが】 「流石」とも。

「遉」の読みは、「テイ、さすが」。

「榱」、「尽れる」、「憖」、「愬える」、「遉」と、どれも難しいですね。



26.尾大【掉】わざるの憾みがある。  【ふる】

【ふる】 
尾大掉わず」(びだいふるわず)=[左伝昭公11年「末大なれば必ず折れ、尾大なれば掉わず」]尾が大き過ぎると自由に動かすことができない。上が弱小で下が強大であって、制御しにくいことのたとえ。(広辞苑)

 
四字熟語では「尾大不掉」(びだいふとう)。

「掉」の読みは、「トウ、チョウ、ふる-う」。

熟語は、
掉尾]トウビ・チョウビ 尻尾(しっぽ)をふる。物事の最後が勢いの盛んなさま。物事の最後。
掉尾を飾る](とうびをかざる) ものごとの最後をりっぱにしめくくる。「掉尾」は本来は「ちょうび」と読み、つかまえられた魚が死ぬ直前に尾をふるうこと。転じて、終わり・最後の意。



27.家郷を離れて辺境を【戍】った。

【まも】 

「戍」の読みは、「ジュ、まも-る」。

熟語は、
戍守]ジュシュ [戍衛ジュエイ]国境を守る。また、その兵士。
戍卒]ジュソツ 城塞などを守る兵卒。警固の兵士。
戍兵]ジュヘイ 辺境を守る兵。

「戍」の似た文字に、「戉」「戊」「戌」がある。

」の読みは、「エツ、まさかり」。「鉞」の原字。熟語は、「斧戉」(フエツ)。
」の読みは、「ボ、ボウ、つちのえ」。熟語は、「戊辰戦争」(ボシンセンソウ)、「戊夜」(ボヤ)。
」の読みは、「ジュツ、いぬ」。熟語は、「屈戌」(クツジュツ)、「戌亥・乾」(いぬい)。



28【霤】は三途の川。  【あまだれ】

【あまだれ】 家から一歩外へ出れば、どんな災難や危険が待ちかまえているかわからないから、十分に気をつけよという戒め。家の軒下から落ちる雨垂れを、この世とあの世の間を隔てる三途の川に見立てたことば。

「霤」の読みは、「リュウ、あまだれ」。



29.声音吁として【怕】る可し。  【おそ】

【おそ】 
「怕」の読みは、「ハ、ハク、おそ-れる」。

「おそれる」の漢字には、ほかに「恐れる・畏れる・怖れる・懼れる」などがある。

「吁」の読みは、「ク、ああ」。熟語は、
[吁嗟]クサ ああと嘆息する。嘆く。
[吁吁]クク 感嘆のことば。また、仕事をするときの掛け声。

原典にあたる 
 中唐詩-267 縣齋有懐 韓愈 Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-29 より
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/5343300.html





湖波翻日車、嶺石坼天罅。
毒霧恆薫晝、炎風毎焼夏。
雷威固己加、颶勢仍相借。
氣象杳難測、聾音吁可怕。
夷言聴未慣、越俗循猶乍。

湖波【こは】 日車【にっしゃ】を翻し、嶺石【れいせき】 天罅【てんか】を坼【ひら】く。
毒霧【どくむ】 恒に昼に薫じ、炎風 毎に夏に焼く。
雷威【らいい】 固より己に加わり、颶勢【ぐせい】 仍【なお】相借す。
気象 杳【よう】として測り難し、声音 吁【ああ】 怕【おそ】る可し。
夷言【いごん】は聴くに未だ慣わず、越俗は循【したが】うに猶乍なり。



なかなか難しい詩です。


30.百足の虫は死に至るも【僵】れず。   【たお】

【たお】

「僵」の読みは、「キョウ、たお-れる」。

熟語は、
[僵尸]キョウシ 〈僵屍〉たおれた死体。
[僵仆]キョウフ たおれ伏す。たおれた死体。

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