2014年4月15日火曜日

23年第3回 読み取りのポイント


2) 丫鬟 (アカン)

あげまきに結った髪。転じて、その髪を結った少女・小間使い。
「あげまき」とは、古代の少年の髪の結い方で、
頭髪を左右に分けて頭上に巻きあげ、角状に両輪をつくったもの。

類義語:丫頭(アトウ)、丫髻(アケイ)

備考
H23年度第3回漢検1級(一)読みにて出題

 

13) 23-③ 「兵士は皆青窄(せいさく)の襯衫を着した。

しんさん

音読みでは「しんさん」だが、当て字で読むと「シャツ」。

襯=はだぎ

衫=はだぎ


袗=ひとえ


よく似ている。注意。


そのうち、これらが当て字や訓読みで出題されるか。


窄衫=さくさん、幅の狭いそで。

「その頸には白い汗衫の襟が、かすかに香をたきしめた、菜の花色の水干の襟を…」

芥川・好色

かざみ

「袗」=


古代の装束の漢字は23-②でも訓読み「衵(あこめ)」。

ちなみに衵とは平安時代以降、汗衫の下に来た服。

 

One On One http://ameblo.jp/wataruyagawa/entry-11345866040.html



19)湖沼は延袤里許、深さ測るべからず

【延袤】 (エンボウ)

土地の広さ、大きさのこと。
「延」は横に延びる東西の長さを表し、
「袤」は縦に延びる南北の長さを表す。

http://www38.atwiki.jp/houji/pages/371.html より

23−③ 麦飯の粥に少しりの食塩、

ばか・り

許の読み、書きは非常に難しい。

何許=いずこ

親の許(もと)、旗の許、

~~熟字訓~~

許多=あまた
許嫁、許婚=いいなずけ

許可は「ききいれてゆるす」。

23−③ 湖沼は延袤里許、深さ測るべからず。

えんぼう

問題なのは赤字。

これは、「えんぼうり」という3文字と考えるべきだと思うのだが。

里とは、距離単位。

そして、許はぐらいの意。

要するに悪問です。


20)哽噎して語る能わず

「コウエツ」(目を通して調べる)

【哽噎/哽咽】 (コウエツ)

のどを詰まらせてむせび泣くこと。
「哽ぶ」「噎ぶ」「咽ぶ」はすべて「むせぶ」と読む。



27米搗つ男等恐れ惑いて蹲る
「搗つ」の読み
「米つ男等、恐れ惑いて蹲る」の読み問題が出題された。「うつ」と書いてしまった。ぶー。「かつ」である。「かてて」という読み方は知っていた。しかし、間違えてしまった。文の意味から考えて、米を打つなどおかしいと判断できなければ・・・。ここでは、米を混ぜ合わせるという意味の糅(か)てるを思い出さねばと思いました。勉強になりました。
上記に書きましたが、後、ネットで調べているといると、「搗(か)つ」の意味は、「臼(うす)でつく。」という意味なので、訂正します。


27)【搗】つ男等、恐れ惑いて蹲る。
「か(つ)」。「搗つ」は古語で、臼で搗(つ)くの意です。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/42461/m0u/
によると、「雨月物語」からの引用なんでしょうかね。「搗」には他にその「搗(つ)く」の訓読みがあります。また「搗ち合う(かちあう)」という用法は現代語でも使う例でしょう。

か・つ【×搗つ】

    [動タ四]
    (うす)でつく。
    「米―・つ男ら」〈読・雨月・蛇性の婬〉
    棒などで、たたいて落とす。
    「いや、星を―・ちます」〈咄・軽口五色紙〉

28 楹  を鑿ちて書を納む。
「はしら」。柱の意。問題文は「【楹】を鑿ちて書を納む。」禁書を隠したんでしょうかね。なぜそんなところに納めるのか…。やれやれ(>_<)

 秦の時代に焚書坑儒がありました.そのとき,孔子の家も徹底的にやられたと思うのです.そして,その際,孔子の子孫が重要な書類を隠したのでしょう.
 漢の時代になり,儒教が国家の重要な学問となりました.この時,孔子の家を建て替えたのです.すると,そこから,春秋など,今の儒教の大事な書籍が柱の中から出て来たそうです.
 これらを当時,「偽書だ」という人もいたそうです(筆者 27-01-20)

 

29 に起ちて自ら之を見る。
「ここ」。「ここに」という発語の語で、「ここに宣言します」というような使い方をする語です。英語の”here”は「此処」「此所」「茲」で、発語の「ここに」(英語なら”now,at this time”あたりでしょうか)は「粤に」「爰に」「于に」(「新明解国語辞典」にはほかに「此に」「是に」も記述が)です。「ここにおいて」も後者の語です。尚、「粤」の音読みに「エツ」があり、古代中国王朝名「越」に通じるようです。「粤犬(えっけん)雪に吠ゆ」の故事成語が「合格捷径」にあり、見識の狭い者が賢人の言行を理解できずに非難するえに使われます。


30)往く者には必ず を以てす。

{贐送(ジンソウ)}旅だつ人に物をおくる。はなむけをする。また、その品物。「孟子」公孫丑篇下の「行者必以贐行く者には必ず贐を以てす」から。

當在宋也、予將有遠行。行者必以贐。辭曰、餽贐。予何爲不受。贐、徐刃反。贐、送行者之禮也。【読み】宋に在るに當たって、予將に遠く行くこと有らんとす。行く者には必ず贐[じん]を以てす。辭に曰く、贐を餽[おく]る、と。予何爲れぞ受けざらん。贐は徐刃の反。贐は、行く者を送るの禮なり。

0 件のコメント:

コメントを投稿