2014年4月17日木曜日

23年第2回読み 解説1/3(1−10)


1)瑇瑁 の簪を挿している。(たいぼう)

ウミガメ科のカメ。
中形で、甲長約70センチメートル。
背甲は鱗板が屋根瓦状に重なり、黄色と黒色の不規則な細斑がある。
腹面は暗黄色。四肢は扁平、遊泳に適する。
熱帯・亜熱帯地方の海に分布、海浜の砂の中に産卵。
背甲は鼈甲(べっこう)といい珍重、各種の装飾品に製作。
<広辞苑第六版>

「玳瑁」「毒冒」とも書く。
装飾品として珍重だから玉偏がつくのだろう。
因みに、ファイナルファンタジーの敵キャラクター、
「アダマンタイマイ」は「アダマンタイト(架空の金属)」+「瑇瑁」が由来。


2)すでに 擣碪 の音も絶えた。(とうちん)

「擣砧」とも書く。
碪(きぬた)を擣(う)つ。
【碪】
               部首: + 9
               総画: 14
               漢検配当:1級


読み
              音読み
 1. チン
 2. ガン
              訓読み
  きぬた

字義
1.きぬた
きぬた【砧・碪】
布地を打ちやわらげ、つやを出すのに用いる木槌(きづち)。
また、その木や石の台。その木槌で打つことや、打つ音にもいう。「―を打つ」
<広辞苑第六版>

例:「碪声(チンセイ)」
同義語:

              wikipedia:砧
              画像検索:砧

2.「碪


3)国の未来を謬らせる 荼毒 となる。(とどく)
【荼毒】 (トドク)
(「荼」は苦菜(にがな)、転じて害悪)
害毒をなすこと。害毒を流すこと。
<広辞苑第六版>

「荼」は「荼毘に付す」のように「ダ」と読む場合もあるので要注意。
【荼】
              部首: + 7
              総画: 10
              漢検配当:1級


読み
              音読み
 1.
 2.
              訓読み
  にがな くる(しみ) 、つばな

字義
1.①にがな
にがな【苦菜・黄瓜菜】
キク科の多年草。路傍・田畑に普通。高さ約40センチメートル。
葉は下のものほど細長い。夏、黄色の舌状花数個から成る頭状花をつける。
茎・葉に白汁を有し、苦味が多い。
分布が広く、また環境により多形を示し、舌状花の数の多いものをハナニガナなどと呼ぶ。
高山にはタカネニガナがある。
<広辞苑第六版>

              wikipedia:ニガナ
              画像検索:苦菜

  ②つばな(茅花)。チガヤの花穂。

  ③荻の穂。

  ④あれくさ。雑草。

  ⑤にがい思い。つらさ。苦しみ。

  ⑥姓の1つ。

2.芽をはやくつんだ茶。また、茶の木。
  おそくとったものを「茗(メイ)」という。
  同義語:茶


解字
会意+形声。「艸+(音符)余」。
[]は「のびる、ゆるやかにする」の意。
からだのしこりをのばす薬効のある植物のこと。
のち、一画をはぶいて茶と書き、荼(ニガナ)と区別するようになった。

読み分け
「くるしみ」の意味では「ト」、仏教用語では「ダ」と読めばよい。

1.①荼炭(トタン):非常に苦しいこと。「塗炭」とも書く。
  ②荼毒(トドク):非常に苦しめしいたげること。

2.①荼毘(ダビ):(パーリ語)1:火葬。葬式。2:僧侶の死。
  ②軍荼利(グンダリ):
   (梵語)五大明王の一つ。煩悩や種々の障碍を取り除くといわれる。
  ③鳩槃荼(クハンダ):
   (梵語)人の精気を吸い、動作速く、さまざまに変化する悪神。











4)園内の雑草を 芟除 する。(さんじょ せんじょ)
【芟除】 (サンジョ/センジョ)
刈り除くこと。除き去ること。
<広辞苑第六版>

「刪除」「芟鋤」とも書く。
芟(か)り除く。
第一義から転じて、「反乱や賊を平定すること」という意味もある。

【芟】
              部首: + 4
              総画: 7
              漢検配当:1級


読み
              音読み
  サン セン
              訓読み
  () とりのぞ() 、けず()

字義
①かる。
刃物で草をかる。
例:「芟刈(サンガイ)」
類義語:刈

②けずる。
けずりとる。きりのぞく。
例:「芟正(サンセイ)」
同義語:

③草をかる大きなかま。


解字
会意。「艸+(音符)殳」。殳は「刃物を持つ」の意。









5)各地の反乱を悉く 戡定 した。(かんてい)
【戡定】 (カンテイ)
敵に勝って乱を平定すること。
戡(か)ち定める。
【戡】
              部首: + 9
              総画: 13
              漢検配当:1級


読み
              音読み
  カン
              訓読み
  () ころ()

字義
かつ。ころす。
深く切りつけてころす。
例:「戡乱(カンラン)」:乱をおこした者をころしてかつ。
類義語:勝、殺

解字
会意。「戈+(音符)甚」。
「戈」は武器、「甚」は「深く、きつい」の意。
あわせて、「武器で深く切りつける」の意となる。









6)援軍もなく 糧餉 も尽きた。(りょうしょう)
【糧餉】 (リョウショウ)
糧食。かて。かれい。
<広辞苑第六版>

「糧」も「餉」も「かて」と読む。
「かて」はたくわえておく食物のこと。

【餉】
              部首: + 6
              総画: 15
              漢検配当:1級


読み
              音読み
              訓読み
  かれい かれいい かて おく() かたとき 、やしな()

字義
①かれいい。
かれい【餉】
(カレイヒ(乾飯)の約)旅行のときなどに携帯した干した飯。
転じて、広く携帯用食料にもいう。
<広辞苑第六版>

ほし米。兵糧。働く人にあてがう食糧。
同義語:饟

②おくる。やしなう。
人のところに食物をおくり届ける。
食物を与えてやしなう。
人から食物をもらう。
同義語:饟

③食事。また一度の食事をするほどの短い時間。
例:「一餉(イッショウ)」


解字
形声。「食+(音符)向」


7)大小無数の 冢塋 を見る。
【冢塋】 (チョウエイ)
つか。はか。墓所。墳墓。
<広辞苑第六版>

「冢」も「塋」も「つか」と読む。
「つか」は土を高く盛って築いた墓のこと。

【塋】
              部首: + 10
              総画: 13
              漢検配当:1級


読み
              音読み
  エイ
              訓読み
  はか つか

字義
はか。
周囲をぐるりと区切った墓地。
例:「塋封(エイホウ)」

解字
会意+形声。「土+(音符)熒の略体」
[]は、かがり火をもやして周囲をぐるりと囲むこと。
「土+熒」で、周囲をまるく区切って、普通の土地と区別した墓地のこと。

8)俊彦を求めて後人を 啓迪 せしめる。(しゅんげん。けいてき)
【啓迪】 (ケイテキ)

教え導くこと。
迪(みちび)き啓(ひら)く。

              類義語
 教導

しゅん‐げん【俊×彦】
               才能のすぐれた男子。


とは、男子の美称である。現在でも日本男性の名前に接尾辞的に付けられる。
また、日本中国語で名前に用いられる。
              富井(げん、1973 - - 日本のノルディックスキー複合選手
              ? - ? - 時代から西にかけての武将
              ? - ? - 北周から隋にかけての軍人
               
漢字として
意味
旧字は
優れた人、才徳のある人、男子の美称、という意味がある。〔説文解字〕には「美士に文有り、人の言ふ所なり」とある。〔・鄭裘〕に「邦のか」とある。
字形
諸説ある。彣に従い符とする形説、文+の会意説(白川静)がある。は崖の形の字であるが、白川の従うは額の形で、成人の通過儀礼として額に入れ墨をすることをいう字だとする。
音訓
音読みはゲン、訓読みは、ひこ。

9)文章を吟味して 贅肬 を刪る。(ぜいゆうをけずる)

【贅肬】 (ゼイユウ)
「贅疣」とも書く。
ぜいゆう【贅疣】
こぶやいぼのような無用の肉。
また、役に立たないもののたとえ。ゆうぜい。
<広辞苑第六版>

「贅」「肬」「疣」はすべて「いぼ」と読む。

【贅】
              部首: + 11
              総画: 18
              漢検配当:1級


読み
              音読み
  ゼイ セイ
              訓読み
  いぼ こぶ むだ よけい() いりむこ 、ぜい(する)、ふすべ

字義
①てなずける。
物を与えて帰服させる。

②くっつけてあわせる。
衣服を縫ってつぎ足す。
例:「贅衣(ゼイイ)」

③娘にくっつけた入りむこ。
また、人質・抵当として相手にわたした子ども。
例:「入贅(ニュウゼイ)」

④いぼ。
皮膚の一部分の肉がもりあがったもの。こぶ。
例:「附贅(フゼイ)」

⑤よけいな。
余分で不必要なもの。むだ。
例:「贅言(ゼイゲン)」「贅物(ゼイブツ)」

解字
会意。「貝+敖」
[]は「余分の、ありあまる」の意で、よけいな財貨があまっていることをあらわす。

補遺
              音読みの「ゼイ」について
「ゼイ」は慣用音。
本来は「セイ」だが、この読みを持つ熟語は
「出贅(シュッセイ、シュツゼイ)」しか見つからなかった。
試験で解答する際には「イク」で答えておけばほぼ問題ないと考えられる。

              訓読みの「ふすべ」について
ふすべ【贅】
1)瘤(こぶ)の古称。
2)黒子(ほくろ)。転じて、無用の物。
<広辞苑第六版>



10文字と思しき 楔状 の刻印が認められる。   
  
【楔状】 (ケツジョウ)
くさび形。
<広辞苑第六版>

「セツジョウ」とも読めるようだけど、漢検の模範解答には載ってなかった。
「楔」は「くさび」と読む。
メソポタミア文明の楔形文字は、
「くさびがたもじ」「けっけいもじ」「せっけいもじ」などと読める。

【楔】
              部首: + 9
              総画: 13
              漢検配当:1級


読み
              音読み
  ケツ セツ
              訓読み
  くさび ほうだて

字義
①くさび。
切れ目にさしこんでふさいだり、
木などを割るためにうちこむくさび。

              wikipedia:楔
              画像検索:楔

②開いた扉にかみこませてとめる支柱。方立(ほうだて)。

              wikipedia:方立
              画像検索:方立

③くさび型のものをさしこむ。

④木の名。実桜(みざくら)。桜桃。


解字
会意+形声。「木+(音符)契」。
[]は「切りこむ。切れ目。」を意味し、切れ目にかませるくさびの意となる。

漢字の大海 より  http://www38.atwiki.jp/houji/


 
練習した。


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謝辞
 このブログは、自分のお勉強のために作ったものです。あちらこちらのホームページやブログから気に入った記事をコピーペーストとして作ったものです。作る過程で非常に勉強になりました。
 とにかく分からないことだらけですので、自分なりに大量にいろいろな記事を使っております。それらの記事をお書きになった各位には本当に感謝しております。
 特に新潟漢字同好会様のブログ http://nkd-dogu.blogspot.jp の記事を多く参考にさせて戴きました。改めて感謝申し上げます。
 また、One On One 様、めざせ漢字検定一級 様、 漢字の大海 様 の記事も要所要所で使わせて頂きました。感謝申し上げます。

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